特集01:経営者のみなさま必見!体質改善に効くIT見直しポイント徹底解説
高まるローコスト経営の意識
内閣府が今年8月16日に発表した四半期別国内総生産の速報値(※1)によると、3期連続でGDPがプラスとなり景気は回復局面と言われています。ただGDPの伸び率は鈍化しており、経営者の皆様にとってはまだまだ気の抜けない状況が続いているのではないでしょうか。このような状況の中で安定した経営をする為に「ローコスト経営」に着手している企業が多くいらっしゃいます。ローコスト経営とは、ムダ・ムラ・ムリのない経営で、継続的に利益を生み出す体質を作る経営を意味します。

ローコスト経営を実現するアプローチ方法の基本は、「経営資源の効率化・有効活用」です。今回はこの中から、ITの面からローコスト経営に欠かせない見直しポイントは何か?効果とは?についてお伝えします。
IT見直しポイントは「TCOの削減」
IT投資を見直しするうえで欠かせない観点の1つに「TCOの削減(※2)」がありますが、現在TCO削減に効果的と謳われているクラウドサービスが大きな注目を集めています。
実際に、総務省発表の平成21年度の統計資料(※3)によると、システム投資へのコスト削減が求められている昨今の状況でもSaaS・ASPサービスの利用は年々増えてきています 。利用企業の割合は20.0%(対前年比4.5ポイント増)と5社に1社は利用している状況です。また、利用企業のうち何らかの形で効果があったと回答した企業は、平成19 年調査では67.5%、平成20 年調査では73.9%、平成21 年調査では78.5%と着実に増加しています。予算削減に悩む国や自治体によるSaaSの活用も増加しています。
では、SaaS・ASPの利用がTCO削減に効果があるというのは本当なのでしょうか?